ブログにて拒絶理由対応について解説しています。

弊所では、知財の経験が比較的浅い・ない方へ向けて、知財実務の進め方を解説するためのブログを設置しています。

https://fukuryu-pat.com/ipblog/

このブログにて、拒絶理由対応について解説を行っています。

3.1. 拒絶理由対応総論

3.2. 新規性

3.3. 進歩性

3.4. 拡大先願

3.5. 先願

3.6. 実施可能要件

審査請求したはいいものの、拒絶理由通知が届いてあたふたした経験はありませんか?拒絶理由通知が何を書いているのかわからない。そして、特許事務所からコメントをもらったけれども、イマイチ腑に落ちない。

上記のページではこれらについて補足的な説明を行うことを目的として解説を行っています。

貴社の事業の一助となれば幸いです。

令和6年能登半島地震で手続ができなくなった場合の救済措置

2024年1月1日に発生した令和6年能登半島地震の被災者の方々へ心よりお見舞い申し上げます。
できる限り多くの方が助かり、また早期に皆様の傷が癒えることを祈念してやみません。

さて、被災者の方は知財のことなど対処困難なことは明らかですが、特許庁が手続期間の救済について通知を出しています。

令和6年能登半島地震により影響を受けた手続の取扱いについて | 経済産業省 特許庁 (jpo.go.jp)

多くの場合、6月または1年の猶予が認められており、所定の書類と共にご希望の手続をすることにより、手続期間を徒過しても救済が認められます。また、特許庁、審判長、審査官から通知があり応答が必要な場合には、予め上申書を一通出しておくことにより、救済が認められます。

とはいえ、上申書を提出することも容易ではありません。また、仕掛中の出願や海外の出願の対応も必要です。このため、依頼している特許事務所にとにかく被災した旨の連絡をお願します。電話にて被災された旨一報するのみで結構です。特許事務所の方で適宜対応します。

本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

新年明けましておめでとうございます。
皆様方におかれましては、新春を晴々しい気持ちでお迎えのこととお慶び申し上げます。

弊所は昨年3月に設立し、日本の出願件数も減少していく難しい状況下でのスタートとなりましたが、皆様に支えていただきなんとか新年を迎えることができました。

本年も、円安、そして物価高も続く厳しい状況ではありますが、
本年も皆様が安心して事業を展開できるよう、知的財産に関するサポートを全力で行ってまいります。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

所員一同

国際出願の料金支援制度が変更になります。

国際出願(PCT出願)時には、中小企業、個人等の出願人は、いくつかの手数料に関し軽減・支援措置を受けることができます。

これまでは、国際出願の送付手数料および調査手数料については、所定の割合での減免が認められ、一方で、国際出願手数料および予備審査請求の取扱手数料については、国際出願促進交付金として手続・手数料支払い後に申請することにより手数料の所定の割合が交付されることになっていました。

2024年1月以降につきましては、後者の国際出願促進交付金が廃止され、国際出願手数料および予備審査請求の取扱手数料についても減免制度が利用できることになります。支援制度が減免制度に一本化することにより手続が単純化し、より使いやすい制度になります。

2024年1月以降に行う出願・予備審査請求の国際出願関係手数料に係る軽減・支援措置の申請手続 | 経済産業省 特許庁 (jpo.go.jp)

一方で、各都道府県の外国出願時の助成金制度では、従来、国際出願促進交付金を受けると国際出願についての助成金適用がないため、留意が必要でした。来年度以降、どのようにすれば効率よく助成金と減免制度との適用を受けられるかについては明確でなく、各都道府県の外国出願時の助成金制度の要綱を待つ必要があります。

ブログにて特許出願書類の読み方・作成方法を解説しています。

弊所では、知財の経験が比較的浅い・ない方へ向けて、知財実務の進め方を解説するためのブログを設置しています。

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このブログにて、特許出願書類の読み方・作成方法について解説を行っています。

1.1. 出願書類の位置づけ

1.2. 出願書類のフォーマット

1.3. 特許請求の範囲

1.4. 明細書その1

1.5. 明細書その2

1.6. 明細書その3

1.7. 実施例

1.8. 図面

特許出願をしたいもののどうしてよいかわからない、あるいは特許事務所から特許出願書類の原稿が届いたけれど、どのように読んでよいのかわからないといった疑問をお持ちの方も少なくないかと思います。このような方々を対象に、特許出願書類の位置づけ、記載の内容、そして、届いた原稿の読み方について解説しました。

貴社の特許出願作成の一助となれば幸いです。

【セミナー】中小企業の海外商談と知的財産権

私の所属する弁理士会中小企業・スタートアップ支援委員会において、2023年10月18日(水)に、海外進出と知的財産権に関するセミナーが行われます。このセミナーは、日本弁理士と中小機構とがここ数年共催しているセミナーです。

【ハイブリット開催】中小企業の海外商談と知的財産権~商談でノウハウを失わないために~ – 日本弁理士会関東会 知的財産セミナー (jpaa-kanto.jp)

このセミナーは2部に分かれています。第1部では、中小機構のアドバイザーによる中小企業の海外進出に関する説明がございます。そして、第2部では、弁理士会の弁理士が海外進出時における知的財産権の重要性そしてその活用用法を説明します。特に、今回は、知的財産権として権利取得していないノウハウの秘匿方法について解説が行われる予定です。

昨年まで毎年、私も少し関与しておりましたが、非常に勉強になる有意義なセミナーです。海外進出を控え不安に思われる方、海外進出をすでに行ったけれどもノウハウが流出していないか気になる方、お勧めです。

オンライン、オフライン(現地・弁理士会館)の両方にて参加が可能ですが、現地にお越しいただけると交流会への参加が可能です。中小機構のアドバイザーの方や、弁理士等の専門家にアドバイスを直接聞くよい機会でもあります。

皆様のご参加をお待ちしております。

弁理士会による特許出願等援助制度

弁理士会による特許出願等援助制度が本年も実施されることとなりました。この制度は、優れた発明等を行ったもの資力に乏しい方、企業を対象として、特許出願、実用新案登録出願、意匠登録出願、商標登録出願に要する費用の一部を弁理士会が助成するものです。

特許出願等援助制度 | 日本弁理士会 (jpaa.or.jp)

東京都、JETROの助成金が外国出願を対象にしているのに対し、本援助制度は、国内の出願を対象としています。
また、弁理士会の援助制度には、予算の制限があり、予算がなくなり次第終了となります。本援助制度を利用して、出願をお考えの方はお早めにご連絡ください。

弊所では、援助制度の対応を含め、特許出願のお手伝いをさせていただきます。

欧州統一裁判所制度への対応はお済でしょうか?

2023年6月1日より欧州にて統一裁判所制度および欧州単一特許制度が開始されます。

EPO – Unitary Patent & Unified Patent Court
The Unified Patent Court | Unified Patent Court (unified-patent-court.org)

欧州単一特許は、欧州出願が許可された際に取得することができ、本制度に参加する欧州の17カ国において単一の特許で発明を保護することが可能となります。また、統一裁判所では、欧州単一特許および参加するEUの17カ国で有効化された欧州特許についての各種訴訟を一括で行うことが可能です。

一方で、統一裁判所は、各国で有効化された欧州特許について有効性を判断することができることから、上記の参加するEUの17カ国の既存の欧州特許が一括で無効と判断される等のリスクも伴います。そこで、経過措置として、希望する欧州特許については、「オプトアウト」を申請し、統一裁判所で裁判できないようにすることが可能です。そして、すでに許可された欧州特許についての「オプトアウト」の手続については、すでに2023年3月1日より行うことが可能となっています。

今回の制度の開始に当たって検討すべき事項は主に以下の2点です。

(i) すでに権利化した欧州特許についてオプトアウトを行うか否か
(ii) 今後権利化する欧州出願について欧州単一特許を選択するか否か、また欧州単一特許を選択せずに欧州特許を選択する場合にはオプトアウトを行うか否か

欧州の多くの国について一括で特許を取得できる欧州単一特許は、多くの国で事業展開したいけれども予算が限られた中小企業やスタートアップ企業にとって、一つの大きな選択肢となり得ます。

弊所では、欧州単一特許および統一裁判所に関する説明およびアドバイスを行っています。
お気軽にお問い合わせください。

米国の特許証が電子化されます。

米国において2023年4月18日より、これまで紙媒体で提供されていた特許証が全て電子化されることになりました。

eGrants | USPTO

電子化された特許証(eGrants)は、米国特許商標庁(USPTO)が提供するPatent Centerにて取得可能です。

Home – Patent Center – USPTO

実務的には、特許証の電子化により、特許料の支払いから特許証の発行までの期間が短縮されます。したがいまして、継続出願、分割出願は、できる限り特許料の支払い前に行うことをお勧めします。

また、同様に特許料の支払い後に行われるIDS(QPIDS)の期間も極めて短くなることが予測されますので、留意が必要です。

東京都、JETROの外国出願助成金

令和5年度の東京都の外国出願助成金の募集要項が発表されています。

助成金|東京都知的財産総合センター (tokyo-kosha.or.jp)

外国出願に対し、上限はありますが1/2の補助を受けることができます(特許の場合、400万円)。本年度から、助成金の対象となる手続の期間が2年8月(令和5年4月1日~令和7年11月30日)となっており、PCT出願を行った場合に出願から移行までカバーしやすくなりました。

令和5年5月1日よりエントリーが開始され、同月5日より申し込みが開始されます。申込期間が短いため、ご留意ください。

JETROも同様の助成金が存在しますが、こちらは、予告のようです。

外国出願費用の助成(中小企業等外国出願支援事業) | ジェトロのサービス – ジェトロ (jetro.go.jp)

また、他の道府県においても、同様の助成金が存在しますので、外国出願をご検討の中小企業の皆様はインターネットにて検索してみてください。