特許出願書類の眺め方⑥ ~明細書 その3~

今回は、「発明を実施するための形態」の説明です。「発明を実施するための形態」は、「実施形態」などとも呼ばれています。以下では、単に「実施形態」と呼びますね。

実施形態は、明細書の中でも発明を具体的に記載する欄であり、非常に重要な部分です。明細書、いえ、出願書類全体にとっての心臓とも言えます。書き方は、人や技術分野によって様々で一概には語れませんが、特許事務所から受け取った際にある程度どのように読めばよいか、チェックすればよいか理解できる程度に以下説明します。

  1. 「発明を実施するための形態」とは
    1. 発明を技術として具体的に記載する欄
    2. 補正の根拠の倉庫
  2. 「発明を実施するための形態」の記載の大まかな流れ
    1. 発明を実施できるように記載する
      1. 物の発明の場合
      2. 方法の発明の場合
      3. 物を生産する方法の場合
      4. 実際にはこれらのパターンの組み合わせ
    2. 実施形態の書き方は技術分野によって大きく異なる
      1. 図面のある明細書の場合、図面に沿って発明を具体的に説明する
        1. まずは代表的なパターン(実施形態)について説明する。
        2. 複数のパターンが考えられる場合には複数の実施形態を記載する。
          1. それぞれの実施形態を組み合わせることができることも忘れずに記載する
      2. 図面のない明細書の場合、可能性のある多くの構成を網羅的に記載する
        1. 独立請求項に記載した事項は限定的に記載する
        2. 独立請求項に記載していない事項は、任意の事項として記載する
        3. 自社、他社が今後20年で使用し得る構成を網羅的に列挙する
  3. 記載するための指針
    1. 読んでわかるように記載する
    2. カテゴリごとに分けて記載する
    3. 独立請求項に記載した事項のみ限定的に記載する
    4. 独立請求項に記載していない事項はすべて「任意」の事項として記載する
    5. 各請求項に記載された事項は、必ず盛り込む
    6. 独立請求項に記載した事項と具体的な技術との間の「中位概念」を多く記載する
      1. 材料や化合物は、上位概念で括って、中位概念、具体的な化合物の順に記載する
      2. パラメータは、複数段記載する
    7. 記載した各構成に効果を記載する
    8. 好ましい構成は、「好ましい」と明示しておく
    9. 発明は否定しない
    10. 測定値を記載する際には、具体的な測定方法を記載する

「発明を実施するための形態」とは

実施形態の欄は、発明を具体的に説明する=開示する欄となります。全部とまではいきませんが、以前説明した明細書の役割の大部分をこの欄が担っています。

特許出願書類の眺め方④ ~明細書 その1~

詳細な説明は、以前の記事に譲るとして、ここでは、復習として以下の2点を簡単にお伝えします。

発明を技術として具体的に記載する欄

以前、明細書は発明を公開するための書類だということをお伝えしました。実施形態の欄は、その中心的な役割を果たし、発明を具体的に記載する欄となります。どのように記載するか、ですが、発明を実施できるように記載します。要するに、この欄を読んだ競合他社の研究者が、発明を再現できる程度には記載する必要があります。

補正の根拠の倉庫

特許出願においては、審査があります。そして主に特許請求の範囲について審査が行われますが、一度は拒絶されることが一般的です。この場合において、対応策として特許請求の範囲に記載される発明を減縮する(範囲を狭める)補正を行って、特許査定を得ることが一般的です。

しかしながら、発明を減縮するにあたっては補正の根拠が必要です。したがって、審査において指摘される拒絶理由を予想して、明細書中に記載を大量に書き込んでおくことが重要です。

「発明を実施するための形態」の記載の大まかな流れ

とはいえ、どのように発明を記載すればよいのでしょう。実際に執筆するのは特許事務所の弁理士だったり、経験ある企業の方が内製していたりもしますが、実施形態を十分に記載するのには多くの経験が必要です。今回は、執筆自体は他の専門家が行うとして、ここでは、届いた明細書を確認するための記載の大まかな流れ、プロットを見ていきましょう。

発明を実施できるように記載する

まずは、どのような項目を記載するか、です。これは、ある程度目途が立ちます。以前お伝えした実施可能要件では、物の発明、方法の発明、製造方法の発明でそれぞれ要件があったと思います。これをそのまま項目にすればよいのです。

物の発明の場合

物の発明の場合、以下の要件がありました。

(i)「物の発明」について明確に説明されていること

(ii)「その物を作れる」ように記載されていること

(iii)「その物を使用できる」ように記載されていること

ですから、①物(構造等)、②物の製造方法、③物の使用方法を順を追って説明すればよいのです。順序はどれからでも構いません。読んでいて理解しやすい順序がよいかと思います。それから、④効果の説明も忘れないようにしましょう。効果については、物のそれぞれの構成毎に記載するものと、物全体(発明全体)のために記載するものとがあります。後者については、課題と密接するので必須といえます。

それから、②物の製造方法、③物の使用方法については、物の構成が理解できれば、だれでも製造・使用方法が理解できるのであれば省略しても構いません。

新規の化合物の場合、どのように合成してよいのかわからないため、製造方法(合成方法)は必須となります。これに対して、塗料など、既知の薬品を混ぜ合わせるだけで製造できるものは、製造方法を記載する必要はあまりありません。薬品の配合さえ分かれば簡単に作れてしまいますから。なお、混ぜ合わせる場合でも、順序が重要な場合には記載した方がよいでしょう。

物の使用方法については、例えば、複雑な機構を有する機械の発明の場合、使用方法と共にその機構の作用を説明することがよくあります。

方法の発明の場合

方法の場合は以下の通りでした。

(i)「方法の発明」について明確に説明されていること

(ii)「その方法を使用できる」ように記載されていること

これについては、①方法の説明を行うと、使用できることも理解できますので単純に方法を順を追って説明するのみで済みます。但し、②効果の説明も忘れないでくださいね。

物を生産する方法の場合

物を生産する方法(物の製造方法)の場合は以下の通りでした。

(i)「物を生産する方法の発明」について明確に説明されていること

(ii)「その方法により物を生産できる」ように記載されていること

こちらも、方法の発明と同様ですね。①物を生産する方法の説明を行うと、物を生産できることも理解できますので単純に方法を順を追って説明するのみで済みます。こちらも、②効果の説明も忘れないでくださいね。

それから、物を生産する方法を説明する際には、③その物自体について説明することも少なくありません。これは、効果を説明する際に物についての効果を謳える場合や、合わせて物の発明を特許請求の範囲に記載している場合が考えられます。

実際にはこれらのパターンの組み合わせ

とはいえ、特許請求の範囲に複数の発明を記載していることは少なくありません。複数の発明を記載している場合には、上記のパターンの組み合わせになります。

物の発明と物の製造方法の発明を記載している場合には、物の発明についての「物の製造方法の説明」と、物の製造方法についての「物の製造方法の説明」は、実質的に重複しますから2度記載する必要はありません。

パターンを組み合わせて、説明しやすく、読みやすい方法で記載するのがよいかと思います。

実施形態の書き方は技術分野によって大きく異なる

以上で、実施形態のストーリーのプロットは決めることができるかと思います。一方で、記載ぶり、実は技術分野によって大きく異なります。というよりは、図面の有無が記載ぶりに大きな影響を及ぼします。

図面のある明細書の場合、図面に沿って発明を具体的に説明する

まず、図面のある明細書の場合、図面に沿って発明を説明します。こちらなんでかというと、歴史的な経緯はわかりませんが、とりあえず図面に記載されていないことをあってもよい、なくてもよい、等々延々と説明すると必ず混乱します。何を言及しているのか全く分からなくなります。



 本実施形態に係るXX装置1は、A部材10とB部材20とC部材30とを備える。
 A部材10は、a1部材11とa2部材12とを備え、○○する。

文章中に記載される各構成が図面に記載されている場合には、図面に付けられた符号を付します。で、発明の装置1がどのような部材を有するか、そしてその部材がどのような構成かを順を追って説明します。各部材や、部材同士の組み合わせに特徴がある場合には、その効果も記載するとよいでしょう。

まずは代表的なパターン(実施形態)について説明する。

で、このような記載方法で、まずは代表的なパターンから説明しましょう。例えば、販売予定の製品の構成から説明を始めるのもよろしいかと思います。代表的なパターンを丁寧かつ細かく記載することで、審査対応時に、実施形態の記載から請求項に構成を限定しやすくなります。

複数のパターンが考えられる場合には複数の実施形態を記載する。

発明に複数のパターンがある場合には、代表的なパターンを説明した後にそれも説明しましょう。複数のパターンを説明することで、発明に幅があることを立証できます。

複数のパターンを記載する際には、「重複する説明を省略する」旨宣言して、代表的なパターンからの違いを示すだけで済みます。

それぞれの実施形態を組み合わせることができることも忘れずに記載する

複数の実施形態を記載した場合、技術的に不可能でない限り、複数の実施形態中の構成を組み合わせることができることを言及しておきます。
ある実施形態Aで部材Xを使用しており、他の実施形態Bで部材Yを使用しているとします。この時、実施形態Aで部材Yを使用する構成が開示されていると判断されるとは限りません。念のために複数の実施形態中の構成を組み合わせることが可能であると、言及しておくことが大事です。

図面のない明細書の場合、可能性のある多くの構成を網羅的に記載する

図面のない明細書の場合、図面がありませんから、図面に沿って断定的な記載をする必要がありません。したがって、実施形態を複数記載する必要は、基本的にはありません(場合によっては記載しますが)。一つの実施形態で、可能性のある多くの構成を網羅的に記載することが可能です。ポイントは以下の通りとなります。

独立請求項に記載した事項は限定的に記載する

まず、独立請求項に記載した事項については、必須の構成として限定的に記載してもかまいません(限定的に記載しない書き方もあります。)。



本実施形態に係る塗料は、A成分とB成分とを含む。
(請求項1にA成分とB成分を記載)

独立請求項に記載していない事項は、任意の事項として記載する

一方で、独立請求項に記載していない事項は、全て任意の事項として記載しましょう。限定的に記載すると、審査官に必須の構成と勘違いされて限定するように要求されたり、特許侵害訴訟時に必須の構成と判断されて権利行使が難しくなる恐れがあります。



また、本実施形態において、塗料は、さらにC成分を含んでもよい。
(C成分は、独立請求項には記載していない。)

自社、他社が今後20年で使用し得る構成を網羅的に列挙する

図面を使用しない明細書の場合、化学・材料・バイオ系の発明であることが多いかと思います。そうすると、膨大な材料の中から適した必須の成分を見出した一方で、追加で使用してもよい成分も少なくありません。
特許は出願から20年間存続します。20年後の技術を予測することは不可能ではありますが、現状で使用し得る成分・構成についてはできる限り記載しておきましょう。

記載するための指針

読んでわかるように記載する

まず、前提として出願人が読んで理解できないような実施形態の記載は、審査官を始めとしたほかの方が読んでもあまり理解できません。この結果、審査に不利に働くことが殆どです。弁理士から原稿を受け取って、読んで理解できない場合には遠慮なく指摘しましょう。
特許にのみ使用するような用語も、存在します。このような用語を使うことの是非について意見のある方も勿論いらっしゃいます。個人的には、場合によっては特許の専門用語を使うことに否定的ではありません。便利な場合もあります。が、ともかく、読めること、これが全ての前提です。

カテゴリごとに分けて記載する

物の説明の際には物について、方法の説明の際には方法について記載しましょう。これらが一緒くたになっている明細書をよく見かけます。この場合、何について記載されているのかわからなくなります。できれば、物の説明の際には、物の構成・効果について、方法の説明の際には方法の構成・効果について記載されているのが好ましいといえます。

独立請求項に記載した事項のみ限定的に記載する

独立請求項に記載した事項については、発明において必須となる事項です。限定的に記載しても問題ありません。一方で、独立請求項に記載していない事項については、発明において、(あったほうが好ましいかもしれませんが)あってもなくても良い事項です。このような事項をあたかも必須のように限定的に(断定的に)記載してしまうと、審査において必須と判断されて審査官にその事項を独立請求項に組み込むように指摘されたり、特許侵害訴訟時において侵害品がその事項を有するか否かで侵害か否かが判断される事態に陥る可能性があります。独立請求項に記載していない事項があたかも必須のように記載されていないか、今一度確認ください。

独立請求項に記載していない事項はすべて「任意」の事項として記載する

上述したように、独立請求項に記載していない事項はすべて「任意」の事項として記載します。具体的には、「必要に応じて、部材Aを有する」、「部材Aを有することが好ましい」、「部材Aを有してもよい」等々の記載で、この場合ですと部材Aがなくてもよい場合がある余地を残します。

但し、図面のある明細書の場合、基本的には図面に沿って断定的に記載していきます。この場合はやむを得ません。図面から外れたところで説明を行うと、話が支離滅裂になってしまいます。その代わり、複数の実施形態を記載して、本発明の中には図面の記載以外にも多くの技術が含まれることを明示します。
また、図面のある説明においては、「以上、図面に基づき本実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されず、・・・」といった記載を説明の末尾に設けて、発明が図面の開示のみではないことを明示し、その後、図面から外れた構成を記載します。

各請求項に記載された事項は、必ず盛り込む

各請求項に記載された事項は必ず盛り込むことが必要です。独立請求項に記載した発明を記載するのみではなく、各請求項に記載された発明を全て説明することが必要です。

可能であれば、請求項に記載された文言通りに実施形態中に盛り込みましょう。より細かい説明を追加して、より具体的な構成を記載することも可能です。これにより、審査で請求項の記載が不明確と指摘された際に、具体的な構成を請求項に追加して、審査官の拒絶を回避することも可能です。

独立請求項に記載した事項と具体的な技術との間の「中位概念」を多く記載する

独立請求項に記載に記載した事項は、具体的な製品の各部材から、相当に抽象化されています。例えば、独立請求項に記載には、「溶媒」と記載されているとして、具体的な成分は「エタノール」とします。

ここで、審査のことを考えてみましょう。通常、審査を行うと1度は拒絶理由通知が通知され、拒絶されます。この際に、独立請求項に記載した事項を限定して、発明の範囲を狭くして対応することが殆どです。
この際に、補正は出願書類に記載されている事項のみに基づいて行うことができますから、溶媒の具体例として、「エタノール」しか記載していない場合、溶媒を減縮するにあたってエタノールにしか減縮できません。発明にはエタノールのみならず、メタノールやイソプロパノール等の他のアルコール系溶媒も使用できるかもしれませんから、できれば他のアルコール系溶媒も権利範囲に確保したい。
このような場合、溶媒とエタノールとの間の中位概念として「アルコール系溶媒」と記載していた場合、独立請求項に記載した「溶媒」を「アルコール系溶媒」に限定して拒絶理由を解消できる可能性があります。

実際には、審査においてどのような拒絶理由が通知されるかはわかりませんから、発明に関連する事項については、できる限り多くの中位概念を用意して、審査においてできる限り発明を狭めなくてよいように準備しておくことが重要です。

材料や化合物は、上位概念で括って、中位概念、具体的な化合物の順に記載する

先ほども少し触れましたが、材料や化合物は、その具体的なもののみならず、種類があります。その種類で括って中位概念を可能であれば複数段記載しておきましょう。

例えば、独立請求項に「溶媒」と記載され、実際の工程で使用されるのが「エタノール」だったとします。このような場合、例えば、溶媒には、「プロトン性溶媒」と「非プロトン性溶媒」があり、これが1段目の中位概念となります。そして、「プロトン性溶媒」には、「アルコール系溶媒」等の各種溶媒があり、これが2段目の中位概念となります。さらには、「アルコール系溶媒」にも「脂肪族アルコール」、「アルキレングリコール」、「ポリアルキレングリコール」、「トリオール」等々があり、これが3段目の中位概念となります。最後に下位概念としてエタノール、メタノール、イソプロパノール等々の具体的な化合物があります。

このように段階を追って溶媒を分類しながら具体的な化合物を列挙することで、審査時に溶媒を限定せざるを得ない際に、「プロトン性溶媒」、「アルコール系溶媒」、「脂肪族アルコール」、「エタノール」と限定できる選択肢が増加します。「溶媒」の例として「エタノール」のみを記載した場合には、「エタノール」に限定せざるを得ないことを考えると、雲泥の差です。

少々難しくはありますが、材料をこのように分類して中位概念をたくさん作ることをお勧めします。弁理士から届く明細書に分類がなされていない場合には、相談して追加してもらいましょう。

パラメータは、複数段記載する

長さや含有量等、数値範囲を記載することは少なくないと思ます。これらは、補正を行うことを考慮すると複数段、範囲があった方が好ましいといえます。

例えば、A成分の含有量を以下の範囲で記載しておくことも考えられます。
    1.0質量%以上80質量%以下(他社も含め使用され得る最大限の範囲)、
    3.0質量%以上60質量%以下(できれば権利範囲を確保したい範囲)、
    10質量%以上30質量%以下(現在の技術で使用し得る範囲で譲れない範囲)

実際問題として、どのような文献が審査において挙がるか分かりません。万が一に備えて複数段の範囲を用意しておくと、請求項を限定する補正を行うための選択肢が増加することから、審査での対応が楽になります。  

記載した各構成に効果を記載する

記載した各構成に、効果が見出せるのであれば、是非記載しておきましょう。特許を得るためには、発明が進歩性を有することが必要です。進歩性では、審査時に引用された文献に記載された発明から、容易に思いつかないことが要求されます。記載した効果がこのような点につき大いに役立つこともあり得ます。

好ましい構成は、「好ましい」と明示しておく

実施形態中には多くの構成を記載します。その中でも好ましい構成については、「好ましい」と明示し、その理由も記載しておきましょう。審査の段階で、大きな助けになります。

発明は否定しない

こちら、大変重要です。
発明は、実際の技術を抽象化したものです。そして、発明に基づく技術的範囲(特許の権利の範囲)は、独立請求項(例えば、請求項1)において最大になります。そして、その範囲に含まれるあらゆる構成が、発明に含まれます。

よく、必須ではないけれど発明に含まれる構成Xの効果を主張するために、含まれない場合の問題を大々的に記載している明細書を見かけます。このような場合、構成Xが必須であると判断される恐れがあります。こういった場合には、含まれない場合の問題を記載するのではなく、構成Xを大々的にほめましょう。

測定値を記載する際には、具体的な測定方法を記載する

平均分子量、平均粒子径や表面粗さ等、測定して判明する値は少なからず存在します。そして、多くの場合、いくつか測定方法が存在し、測定方法によって値が変わります。このような測定値を範囲として請求項に記載する場合には、必ず具体例な測定方法を記載しましょう。
また、平均分子量については、数平均分子量、重量平均分子量を特定することが大切です。平均分子量や平均粒子径の定義が明確でなかったために、無効になった特許もいくつか存在します。

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